運送会社の面接で聞くべき質問7つ|20年の後悔から作成

アンナギさん、運送会社の面接って、何を聞けばいいのか正直よく分からなくて…。聞きすぎたら印象悪いかなとも思っちゃいます。
その気持ち、分かるよ。でも正直に言うと、入る前に聞いておかないと、入ってから後悔することが多いのがこの仕事。今日は、入ってから「聞いておけばよかった」と思ったことを、質問の形にしてまとめて話すね。
先に、この記事の立場をはっきりさせておきます。
自分が経験した運送会社の面接は、20年前の1社だけです。これから書く7つは「面接でうまく聞けた質問」ではなく、入社後の20年から逆算した確認案です。
結論から言います。
面接で聞くべきことは、大きく分けて「お金」「体」「会社の中身」の3つです。
遠慮して聞かずに入ると、あとから「聞いておけばよかった」になりがちです。
ただし、全部を面接の場で一気に聞く必要はありません。そのあたりのコツと、自分が聞かれる側の準備も、あとで正直に書きます。
聞いてもいい。むしろ聞かない方が損
先に言っておきたいことがあります。質問をどう受け止めるかは、相手によります。ただ、入社を決めるのに必要な条件は、確認しておくべきだと思っています。
見てほしいのは、答えが具体的かどうかと、求人票に書いてある条件と食い違っていないかです。
はぐらかされたり、求人票と話が違ったりしたときは、そこを書面で確認してください。
正直に書きます。自分は、これを聞きませんでした
アンナギさんは、面接でちゃんと聞いたんですよね?
ここは先に白状しておきます。
自分は、聞きませんでした。
20年前、今の会社の面接を受けたとき、給料の中身も、拘束時間も、昇給の仕組みも、ひとつも確認していません。
結果的にひどい会社ではなかったけど、それはたまたまなんだ。運が悪ければ、違う20年になってた。
だから、これから書く7つは「聞いてよかったこと」ではありません。
「聞いておけばよかったこと」です。
お金について聞くべき質問
①「その金額は、何時間・どんな作業でその額ですか?」
求人票の月収だけを見て決めると、あとで後悔しやすいです。
「その金額は何時間働いて、何を積み降ろしした結果か」を確認してください。
そのうえで、もう一歩ふみこんで聞いてください。
- その月収例は、月に何日・残業何時間で出た額か
- 自分が担当する予定の仕事でも、同じ条件になるのか
- 月収例の内訳……基本給・手当・残業代が、それぞれいくらか
- 試用期間中の金額……本採用後と違うことがあります
上の2つを先に聞いてください。金額の内訳だけ分かっても、その額をもらうのに何時間とられるのかが分からなければ、他の会社と比べられません。
求人票の金額は、誰にでも当てはまる額ではありません。「自分の場合はいくらになるか」まで聞いてください。
②「去年の賞与実績は何ヶ月分でしたか?」
「賞与あり」の文字だけでは、金額は分かりません。
前年度の実績を聞いてください。
ただし、前年の実績が、そのまま自分に出るわけではありません。あわせてこの2つも確認してください。
- 何を基準に決まるのか……会社の業績か、個人の成績か
- 入社1年目はどうなるのか……満額出ないことがあります
(このあたりはボーナスのリアルにくわしく書いています)
残業代とか、そのへんも聞いていいんですか?
③「残業代は、どう計算されますか?」
「みなし残業(一定時間分の残業代を、あらかじめ給料に含める仕組み)」を採用している会社もあります。
それ自体が悪いわけではありませんが、中身を知らないと実際の負担が見えません。
聞くのは、この3つです。
- みなし残業はいくら分か
- それは何時間分か
- それを超えた分は、どう計算して払われるか
「何時間分か」だけでは足りません。超えた分がちゃんと出るかどうかが、いちばん大事です。
そして——入社を決める前に、ここは書面でも確認してください。口で聞いた話と、紙に書いてあることが違うのは、よくあります。
体について聞くべき質問
④「担当する仕事の、出勤から退勤までの流れを教えてもらえますか?」
一日の流れを聞くと、体力的にどれくらいの仕事かが具体的に見えてきます。
このとき、次の4つまで聞いてください。
- ふつうの日は、何時に終わるか
- 忙しい日は、何時になるか
- 休憩はどのタイミングで取れるか
- 荷待ちと積み降ろしに、どれくらいかかるか
①で「月収の条件」を聞き、ここで「実際に何時にあがれるか」を聞く。この2つが揃って、はじめて他社と比べられます。
可能であれば、実際の現場を少し見せてもらえないか聞いてみるのもいいと思います。

⑤「今の免許でできる仕事は何ですか?資格を取るときの費用は?」
「大型免許がないと無理そう」「フォークリフトの資格がないと厳しそう」と、自分で決めつけてしまう人は多いです。
入社後に取得を支援してくれる会社もあります。
ただし「支援」の中身は、必ず確認してください。全額を会社が出してくれるとは限りません。
- 会社がいくら出し、自分がいくら払うのか
- 早く辞めた場合、返さないといけないのか(「○年以内に退職したら全額返還」という決まりがある会社もあります)
- 取るまでの仕事内容と給料はどうなるか
2つ目がいちばん大事です。ここを知らずに入って、辞めるときに請求されると、まとまった金額になります。書面で確認してください。
手積み・手降ろしが多いか、フォークリフトを使う現場かでも、体への負担は変わります。今の自分に何が必要かは、聞いてみないと分かりません。
(免許まわりの話はフォークリフト免許、大型免許は元が取れるか、未経験からの手順にもまとめています)
会社の中身について聞くべき質問
⑥「未経験の場合、教えてもらえる期間はどれくらいですか?」
自分も完全未経験からのスタートで、最初は助手として先輩の横で仕事を覚えました。
この「助手期間」がどれくらいあるかは、会社によって差があります。
短すぎると不安なまま一人立ちすることになるので、事前に確認しておきたいところです。
⑦「車の点検や整備は、どうやっていますか?」
それって、面接で直接聞いても変じゃないですか?
変じゃないよ。自分が毎日乗る車の話だからね。
「どれくらいの頻度で点検しているか」「調子が悪いと言ったとき、すぐ見てもらえるか」——この2つを聞くといい。
外観は、参考までにしてください。
駐車場のトラックがきれいだと安心しますが、きれいなことと、整備されていることは別です。見ただけでは、何年使っているかも、きちんと点検されているかも分かりません。
だから聞くのがいちばん早いです。
駐車場の見方そのものはやばい運送会社の見分け方に書きましたが、あれは「入る前に外から分かること」の話です。面接で聞けるなら、聞いたほうが確実です。
自分が面接で聞かれたこと(運送会社1社ぶんの話です)
逆に、面接では何を聞かれるんですか?そこが一番こわいです。
先に断っておきます。自分が受けた運送会社の面接は、1社だけです。
(前の仕事だった営業では3〜4回、転職を経験しています)
1社ぶんの話なので、これが普通だとは言えません。ただ、実際にあったことなので、そのまま書きます。
仕事の適性について聞かれたのは、2つでした
| 聞かれたこと | 何を見られていたか(自分の解釈) |
|---|---|
| 「力仕事は平気ですか?」 | 手積み・手降ろしに耐えられるか |
| 「仕事を覚えるまでは時間が不規則になりがちだけど、平気ですか?」 | すぐ辞めないか |
難しいことは、何も聞かれませんでした。
2つとも「続けられるかどうか」を確かめる質問です。
(このほかに、志望動機も聞かれました。それは次に書きます)
「時間が不規則」の中身は、たぶん想像と違います
2つ目の質問は、残業が多いという意味ではありませんでした。
出社する時間そのものが、日によって変わるって意味なんだ。入ったばかりの頃は、仕事を覚えるためにいろんな現場に助手で入るからね。
新人のうちは、決まった配送先を持ちません。先輩の助手としてあちこちの現場に入り、日によって違うところへ回されます。
その結果、こうなります。
- ある日は朝6時出社
- 別の日は朝7時
- 次の日は朝8時
終わる時間も、それに合わせてバラバラです。
つまり聞かれていたのは、「生活のリズムが定まらない時期に耐えられますか」ということでした。
担当が固まれば、時間は落ち着いてきます。自分の今の1週間がどうなっているかは、トラックドライバーの1日の流れに、朝6時出勤の日と8時出勤の日を並べて書きました。慣れたあとでも、曜日によって出社時間は変わります。
志望動機は「家から近いから」と答えました
ここは、正直に書きます。
「なぜうちに来たんですか」と聞かれて、自分は「家から近いからです」と答えました。それで受かっています。
立派な志望動機をひねり出さなくても、通るときは通るんだ。この仕事は「毎日ちゃんと来られるか」が一番大事だから、家が近いのはむしろ強みなんだと思う。
面接に出てきたのは、配車の人でした
- 面接官……社長ではなく、配車の担当者
- 時間……30分前後
配車の人は、入ったあとに毎日やりとりする相手です。
ここで話しづらいと感じたら、それは入ってからも続きます。面接官が誰かは、けっこう大事な情報だと思っています。
服装は普段着でした。ただし、これは真似しないでください
自分はTシャツとデニムで行きました。それで受かっています。
ただ、これをすすめるつもりはありません。
受かったのはその会社がそういう会社だったからで、他の会社でも通るかは分かりません。自分が知っているのは1社だけです。迷うなら、襟のあるシャツくらいにしておくほうが安全だと思います。
気を張らずに行きました
最後に、気の持ちようの話です。
自分は「落ちても、他にまだ会社はある」と思って行きました。だから緊張していません。
運送業界は今も人が足りていません。1社に落ちて終わりではない——そう思っておくだけで、面接での受け答えは変わると思います。
聞くだけじゃない。自分の中でも整理しておきたいこと
これから受ける人は、何を準備しておけばいいですか?
そこも正直に話すね。難しく考えなくて大丈夫。準備しておくことは、そんなに多くないよ。
転職理由は、前向きな言葉に整理しておく
今の会社への不満があって転職を考える人がほとんどだと思います。それ自体は、正直、自然なことです。
ただ、不満をそのまま口にすると、相手には愚痴っぽく聞こえてしまうことがあります。
たとえば「給料が安い」という理由も、
「もっと自分の働きに見合った給料の会社で働きたい」という言い方に変えるだけで、印象はだいぶ変わります。
事実を曲げる必要はありません。同じ事実を、どう言葉にするかを、事前に一度考えておくといいと思います。
頑張ったこと・褒められたことを、ひとつ用意しておく
「自己PRしてください」と言われて、うまく答えられる人は少ないです。
自分の経験でも、「これまで頑張ったこと」を聞かれて、その場でパッと出てくることはあまりありません。
なので、「これまでの仕事で、褒められたこと・自分なりに頑張ったこと」を、ひとつでいいので事前に思い出しておくことをおすすめします。
立派な内容である必要はありません。事実を、自分の言葉で話せれば十分です。
聞くときのコツ:全部を面接の場で聞かなくていい
7つも聞いたら、さすがに面接官も身構えちゃいませんか…?
正直、①〜⑦を面接の場で全部いきなり聞くと、相手も身構えてしまうと思います。
自分がおすすめするのは、「お金」に関する質問だけは面接ではっきり聞き、「体」「会社の中身」は現場見学や雑談の中で聞くという分け方です。
機械的な質問攻めより、会話の流れの中のほうが、相手も答えやすいと思います。
ただし、見学や雑談の機会がないこともあります。
そのときはあとから電話やメールで聞いてください。面接の場で聞けなかったことは、入社を決める前に確認すれば間に合います。
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ここまでの7つを面接で聞いたら、次は「その条件が他と比べてどうなのか」が気になると思います。比べる相手がいないと、提示された条件が良いのか悪いのか判断できません。
下はドライバー専門の転職エージェントの広告です。面接の前に、他社の条件を聞いておく——そういう使い方ができると思います。
自分はこのサービスを使ったことがありません。中身の良し悪しは分かりません。
条件もいくつかあります。対象エリアは埼玉・千葉・東京・神奈川・大阪の5つ(2026年10月時点)、年齢の条件(タクシー以外は18〜59歳)、そして登録すると電話がかかってきます。
ただ、このエリアが「住んでいる場所」を指すのか「働きたい場所」を指すのかは、自分には分かりません。だからここでは、住所で線を引くことはしません。自分が当てはまるかどうかは、登録する前に公式の案内で確認してください。
そして、ここが対象外でも、探す方法がなくなるわけではありません。ハローワーク、求人サイト、他の転職支援サービス、会社への直接応募——どれでも比べられます。自分はハローワーク経由ではなく、直接受けにいきました。
3つの探し方の違いは仕事の探し方3つの比較に書きました。
上の7つは、確認の出発点です。これで全部ではありません。
休みの取り方、終わる時間の幅、研修中の給料——自分が譲れないことは、この7つに足して持っていってください。
まとめ:聞かずに入るより、聞いて後悔しない方がいい
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
運送会社の面接では、お金・体・会社の中身、この3つを軸に聞いておくと、入ってからのギャップがかなり減ります。
聞くこと自体は、マイナス評価にはなりません。むしろ、ちゃんと答えてくれる会社かどうかを見る、いい機会だと思ってください。