トラックで事故を起こしたらどうなる?現役20年が自分の失敗と、その後の流れを正直に書く

アンナギさん、正直いちばん怖いのが事故なんです。もし起こしちゃったらどうなるんだろうって、ずっと不安で…。
その不安は、持っていて正しいと思う。
先に正直に言っておくと、俺も事故を起こしたことがある。今日はその話と、そのあと何をしたかを書くよ。
先に書いておきます。
この記事は「これをやれば事故は防げる」という話ではありません。
自分がやってしまったこと、ヒヤリとしたこと、そして実際にその後どうなったかを、盛らずに書きます。
正直に書きます。自分は事故を起こしています
20年やっていて、事故を起こしたことがあります。
状況はこうでした。
トラックにはオートブレーキホールドという、ブレーキを踏むと止まった状態を保ってくれる機能があります。
その日、自分は「効いている」と思い込んで、日報を書いていました。
ところが、実際には効いていませんでした。
気づいたときには、前の車に当たっていました。
え…!便利な機能だと思ってましたけど、そんなことがあるんですか。
便利な機能ではあります。
ただ、「効いているはず」という思い込みが一番危なかったというのが、自分の反省です。
もうひとつ、忘れられないヒヤリ
事故には至らなかったものの、今でも覚えている場面があります。
高速道路の下り坂でした。
坂が終わるあたりで渋滞していて、ブレーキを踏んだのですが――思ったように減速しませんでした。
ギリギリのところで、なんとか止まりました。
下り坂で、しかも荷物を積んでいる状態。
頭では分かっていたつもりでしたが、体で「止まらない」を経験したのは、あのときが初めてでした。
トラックならではの、危ないところ
乗用車から乗り換えた人が、まず戸惑うところを書いておきます。
| トラックの特徴 | 気をつけること |
|---|---|
| 座席が高く、遠くの見通しはいい | そのぶん至近距離が見えづらい |
| 曲がるときに車体の後ろが振られる | 曲がる瞬間、後ろ側の動きに注意する |
| 荷物を積むと止まりにくくなる | 重い日ほど車間をあける |
特に「見通しはいいのに、近くが見えない」というのは、慣れるまで感覚がつかみにくいところだと思います。
自分が毎日やっていること
特別なことはしていません。地味なことばかりです。
- 車間をとにかくあける……これが一番効いていると思います
- 歩行者と横断歩道……ここは特に意識して見ます
- 狭い道はゆっくり走る……急いでいい場面は、ひとつもありません
特に重い荷物を積んでる日は、ブレーキの効きが思ったより悪くなる。あの高速のヒヤリで、それを体で覚えたよ。荷物が重い日ほど、車間をあける。これに尽きる。
バックは「降りて、自分の目で見る」

未経験の人が一番こわがるのが、バックだと思います。
バックモニターが付いていれば、それに越したことはありません。
ただ、付いていない車もあります。そういうときに自分がやっているのは、こうです。
降りて、
目で確かめる
スペースを
頭に入れる
バックする
「誘導してもらう」という手もありますが、正直に言うと誘導はほとんど期待できません。
だから自分は、面倒でも降りて、自分の目で見るようにしています。
降りて見るのに、かかる時間はせいぜい数十秒です。
ぶつけたときに失うものと比べたら、安いものだと思っています。
狭い道は、スマホで先に調べておける
これは、昔と比べてはっきり良くなったことです。
今はスマホの地図アプリで、行き先の道を事前に見ておけます。
初めて行く場所でも、「この道は狭そうだな」が事前に分かるのは大きい。
着いてから慌てるのとは、まったく違います。
もし事故を起こしてしまったら、どうなるのか
ここからは、自分が実際にやったことです。
会社によって手順が違う部分もあるので、そこは自分の会社の場合として読んでください。
確認する
(大事なら
救急車も)
指示を仰ぐ
まず、相手の無事を確認します。これが最初です。
大事だと思ったら、すぐに救急車と警察。無事そうに見えても、警察には必ず連絡します。
これは自分の判断というより、法律で決まっていることです。
事故を起こしたら、けが人を助けること、警察に報告することは、運転者の義務とされています。
報告しないと罰則の対象になります。
「たいしたことないから」で済ませちゃダメなんですね…。
ここまでを済ませてから、次のことをやります。順番を逆にしないでください。
けが人の救護と警察への連絡が、何よりも先です。
警察に連絡したあと、到着を待つ間にやったのがこういうことです。
- 相手の連絡先と免許証を確認する……住所と免許番号を写させてもらいます
- 会社に連絡して、状況を説明する……そのあとの指示を仰ぎます
- 警察が来たら、状況を説明する……ここで車検証と免許証を用意しておくと、スムーズに終わります
- 会社に相手の連絡先などを伝える
- ぶつけた側なら、謝罪する
そして、ここが意外に知られていないところだと思います。
自分の場合は、そのあと相手とのやり取りを会社の人がやってくれました。ドライバーは、以降はノータッチでした。
(※会社によっては、あとから報告書の作成や聞き取りを求められることもあると思います)
うちの場合は、やることをやったら会社が引き継いでくれた。「自分ひとりで全部背負う」わけじゃないんだ。
だからこそ、その場で隠したりごまかしたりするのが一番まずいんだよ。
給料への影響は、会社によって違います
気になるところだと思うので、正直に書きます。
事故を起こしたとき、「免責でいくら天引き」という会社もあれば、ない会社もあります。
自分のところは3万円です。
ここは会社ごとの差がかなり大きいところです。
もし気になるなら、面接で聞くべき質問のひとつとして、入社前に確認しておくといいと思います。
「事故を起こしたときの自己負担はありますか」と聞くだけです。
ひとつ付け加えておきます。
会社が損害の全額をドライバーに負担させるような扱いは、認められないこともあると言われています。
「事故を起こしたんだから、言われた金額を払うのが当たり前」とは限らない、ということです。
自分は法律の専門家ではないので、ここは断定できません。
金額や天引きの仕方に納得できないときは、会社に確認するか、労働基準監督署などの相談窓口に聞いてみてください。
新人ドライバーに、いちばん伝えたいこと
- 車間をとにかくあける(特に荷物が重い日)
- バックは面倒でも降りて目視する
- 初めての行き先は、地図アプリで先に見ておく
- ゆとりを持って運転する
- 公道にはいろんな人が走っていると思っておく
- 大きな心でいれば、ちょっとしたことでイライラしない
技術の話より、最後は気持ちのゆとりだと思っています。
公道には、本当にいろんな人が走っています。
急に割り込まれることも、思わぬ動きをされることもある。
そこで腹を立てないでいられるかどうかが、けっこう大きいと感じています。
イライラしないことも、安全運転のうちなんですね。
まとめ:思い込みが、いちばん危ない
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
自分の事故は、「効いているはず」という思い込みから起きました。
高速でのヒヤリも、「これくらいで止まるはず」という思い込みでした。
20年やって、一度、事故を起こしました。
ゼロにはできなかった。だからこそ、車間をあける。降りて確かめる。ゆとりを持つ。
地味なことの積み重ねしかない、というのが正直な結論です。
そして、もし起こしてしまったときは――相手の無事を確認して、警察と会社に連絡する。
やることをやれば、そのあとは会社が引き継いでくれます。
一人で抱え込まないでください。