運行管理者は取るべき?現役20年【自分は取らなかった】が正直に考える

アンナギさん、うちの点呼をやってる人って「運行管理者」ですよね。あれって、ドライバーも取っておいたほうがいい資格なんですか?
先に言っておくと、俺は取ってない。
昔、取ろうとしたことはあるんだけどね。今日はその話も含めて、正直に書くよ。
運行管理者は、運送会社に必ずいる人です。
朝の点呼をして、配車を組んで、日報をチェックしている——ドライバーなら、毎日顔を合わせているはずです。
この記事では、自分(20年・2t〜4t・地場)が取らなかった立場から、そばで見てきた運行管理者の仕事を正直に書きます。
そのうえで、どういう人には選択肢になるのかを考えます。
結論:自分は取らなかった。でも「体がきつくなったら」十分な選択肢
先に結論を書きます。
自分は昔、取ろうとしたことがあります。でも、やめました。
理由は単純です。
- 体を動かすほうが性に合っている
- 内勤に、あまり仕事の魅力を感じなかった
それだけです。
資格が難しそうだったからでも、意味がないと思ったからでもありません。
今でもドライバーのほうがいいと思ってる。
ただこれは「運行管理者がダメ」って話じゃなくて、俺の性格に合わなかったってだけなんだ。
そのうえで、こうも思っています。
体がきついなら、十分な選択肢になります。
ここが今日いちばん伝えたいところです。
理由は、このあと順番に書きます。
運行管理者は、法律で「必ず置く」と決まっています
まず、この資格の位置づけから。
運行管理者は国家資格で、運送会社は営業所ごとに必ず置かなければならないと法律で決まっています。
人数も、車の台数で決まっています。
| 営業所の車の台数 | 必要な運行管理者 |
|---|---|
| 29両まで | 1人 |
| 以降、30両ごとに | 1人ずつ追加 |
つまり「いてもいなくてもいい役割」ではないということです。
会社にとっては、いないと事業が回りません。
自分の会社にも、2〜3人いると思います。
ここは、他の資格と大きく違うところだと思っています。
大型免許やフォークリフトは「あると仕事の幅が広がる」資格ですが、運行管理者は会社側に必要な人数が決まっている資格です。
元ドライバーの人も、最初から内勤の人もいます
これは知っておくといいと思います。
自分の会社の運行管理者は、元ドライバーの人と、最初から運行管理として入った人の両方がいます。
つまり、ドライバーから移る道は実際にあるということです。
「内勤の人は最初から内勤」という世界ではありません。
運行管理者は、何をしているのか
そばで見ている範囲で書きます。
- 点呼……出発前と帰庫後に、ドライバーの状態を確認します
- アルコールチェック……点呼と一緒に行われます
- 日報のチェック……ドライバーが出した記録を確認します
- 配車を組む……誰にどの仕事を割り振るかを決めます
- トラックの管理
並べてみると分かりますが、とにかく仕事が多いという印象です。
ドライバーの仕事は「運ぶ」が中心で、やることがはっきりしています。
運行管理者は、種類の違う仕事が同時に来る感じに見えます。
点呼のときしか見ていないので、そんなにいろいろやってるとは思いませんでした…。
「ラクになる」のではなく「きつさの種類が変わる」

ここが、この記事でいちばん書きたかったところです。
内勤と聞くと「ラクそう」と思うかもしれません。
自分も、そう思っていた時期があります。
でも20年見てきて、今はこう思っています。
ラクになるのではなく、きつさの種類が変わるだけです。
- 涼しいところで仕事ができる
- 休日に日曜・祝日がある
- 給料が固定給になる(と思います)
- 朝が早い
- 夜が遅い
- ドライバーが帰ってくるまで待っている
いちばん大変そうなのは、拘束時間です。
朝は早く来ています。最初に出るドライバーの点呼があるからだと思います。
そして夜は、ドライバーが帰ってくるまで待っています。これは自分の目で見ていることです。
ドライバーは、自分の仕事が終われば帰れます。
運行管理者は、そうはいきません。
夏の暑さや冬の寒さからは解放される。そこは大きいと思う。
でも、その代わりに朝から晩まで会社にいることになるんだ。
夏の暑さがどれくらいこたえるかは、1日の流れを書いた記事に書きました。
そこから逃げられるのは、正直うらやましい部分です。
給料が上がるかどうかは、分かりません
ここは正直に書きます。
自分の会社でドライバーから運行管理者になった人がいますが、その人の給料が上がったのか下がったのかは分かりません。
本人に聞いたわけではないので、書けません。
固定給になるだろうとは思いますが、これも自分の推測です。
ドライバーは残業や手当で給料が動く部分がありますが(残業代のカラクリに書きました)、内勤になるとその部分がどうなるかは、会社によって違うはずです。
ひとつ言えるのは、額面が同じでも手取りは同じとは限らないということです。
比べるときは額面ではなく手取りで見てください。
ここは、実際に検討する段階になったら会社に直接聞いてください。
ネットの情報より、自分の会社の答えのほうが正確です。
移った人の理由は「年齢」でした
自分の会社でドライバーから運行管理者になった人は、年齢によるものでした。
これは、けっこう大事な話だと思っています。
ドライバーの仕事は、体を使います。
20代のときと同じようには、40代・50代では動けません。腰もきます。
年齢を理由に移る人がいる——これが、自分が見てきた事実です。
その人が何を思って決めたのかまでは聞いていません。
ただ、運転を続けるのが難しくなったときの行き先として、実際に機能しているということだと思います。
だから冒頭に書きました。
体がきついなら、十分な選択肢になります。
資格を取るには、どうするのか
制度の部分を、公的な情報で確認しました。
まず、受験するための条件があります
誰でもすぐ受けられる試験ではありません。どちらかを満たす必要があります。
実務経験が
1年以上ある
基礎講習を
修了する
受ける
ドライバーとして働いている人の多くは、「基礎講習を受ける」ほうのルートになると思います。
試験は、3人に1人くらいが受かる試験です
数字で見ておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 合格率(貨物) | 過去5年の平均で約35% |
| 問題数 | 5科目・30問 |
| 試験時間 | 90分 |
| 合格ライン | 6割(30問中18問)以上 |
3人に1人くらいが受かる計算です。
ここで気をつけたいことがあります。
受けているのは、実務経験があるか、講習を受けてきた人です。
まったく何も知らない状態で受ける試験ではないぶん、35%という数字は見た目より手ごわいと考えたほうがいいと思います。
費用は、思ったより安いです
ここは、調べてみて自分がいちばん驚いたところです。
| かかるもの | 金額 |
|---|---|
| 受験手数料 | 6,000円(非課税) |
| システム利用料 | 660円(税込) |
| 基礎講習の受講料 | 9,000円ほど |
| 合計(講習から受ける場合) | 1万5千円ちょっと |
実務経験が1年以上ある人は講習が不要なので、受験料だけで済みます。
比べてみてください。
大型免許は、一般に25〜30万円かかると言われています。
大型が25万〜30万で、運行管理者は1万5千円ちょっと。桁が違うんだよな。
「お金が惜しくて取らない」という資格じゃない、ってことだね。
もちろん、勉強する時間はかかります。合格率35%の試験です。
ただ「費用がネックで踏み出せない」たぐいの資格ではないというのは、知っておいていいと思います。
会社が費用を出してくれるかは、聞いてみないと分かりません
正直に書きます。自分の会社が費用を出すかどうかは、分かりません。
ただ、こうは思っています。
会社にとってプラスになるなら、出すのではないかと。
先に書いたとおり、運行管理者は会社が必ず置かなければならない役割です。
社内から出てくれるなら、会社としても助かるはずです。
これはあくまで自分の見立てなので、気になるなら会社に直接聞いてみてください。
聞き方は、面接で聞くべき質問と同じで、ただ聞くだけです。
取る価値がある人・今はいらない人
- 体がきつくなってきて、この先が不安な人
- 運転以外の形でも、この業界に残りたい人
- 日曜・祝日の休みが欲しい人
- 体を動かすほうが性に合っている人
- 今の働き方に不満がない人
- 長時間、会社にいるのが苦手な人
自分は上の段には当てはまりませんでした。
だから取らなかった。それだけの話です。
まとめ:今すぐでなくていい。でも知っておく
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
まとめます。
- 運行管理者は法律で営業所ごとに必要な国家資格。29両まで1人、以降30両ごとに1人
- 仕事は点呼・アルコールチェック・日報チェック・配車・トラック管理ととにかく多い
- ラクになるのではなく、きつさの種類が変わります。涼しい代わりに、朝早く夜遅い
- 試験の合格率は貨物で約35%。受験には実務経験1年か基礎講習が必要
- 費用は1万5千円ちょっと(講習から受ける場合)。大型免許の25〜30万とは桁が違います
- 給料がどうなるか、会社が費用を出すかは、自分の会社に聞くしかありません
自分はドライバーを選び続けています。そのほうが性に合っているからです。
ただ、この道があると知っているのと、知らないのとでは違います。
体がきつくなってから慌てて探すより、今のうちに「そういう行き先もある」と頭の隅に置いておく。
それだけで、この先の見え方は変わると思います。